冬の食卓に新しい感動を運ぶ「加賀丸いも」
寒さが深まると、心も体もほっこり温まる食材が恋しくなります。そんな冬の食卓に、石川県が誇る“奇跡の芋”が静かなブームを呼んでいるのをご存じでしょうか。その名も「加賀丸いも」。
2025年11月放送の『食彩の王国』では、「加賀百万石の美味〜粘る!香る!」をテーマに、加賀丸いもの圧倒的な個性とストーリーが特集され、大きな話題を集めています。
一見すると手のひらサイズの可愛らしい丸い芋ですが、その中には石川の自然、歴史、家族の情熱、そして日本の食文化がギュッと詰まっています。この記事では、加賀丸いものルーツ、唯一無二の味わい方、そして地元に根付く物語を、テレビ放送内容も交えつつ、わかりやすく・詳しくご紹介します。
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食彩の王国!加賀丸いもとは?“奇跡の芋”と呼ばれる秘密
放送終了後は見られなくなります。
加賀丸いもは、全国でもごく限られた石川県能美市や加賀市周辺でしか栽培されていない、極めて珍しい山芋の一種です。
長芋や大和芋と並ぶヤマノイモ属の仲間ですが、最大の特徴は何といっても**ころんと丸い形**。

このユニークな姿、そして“粘る・香る・旨い”という三拍子が揃う点から、グルメの間では密かに知られる存在でしたが、近年テレビやSNSで「奇跡の芋」として再評価が進んでいます。
奇跡”のはじまりは昭和9年の大洪水
加賀丸いもは、もともと石川県内の農家で普通に作られていたわけではありません。
きっかけは昭和9年(1934年)の豪雨災害。
大洪水で川の土砂が田畑に流れ込み、もともと稲作中心だった土壌が一変、重い粘土質と砂質が混ざった“奇跡の畑”ができあがりました。
この土壌でヤマノイモを栽培したところ、長く伸びずに丸く、しかも極めて粘りが強い芋が育つことが分かり、地元農家が驚いたそうです。

以来、能美市を中心にごく限られた生産者によって代々守られてきました。
土・水・人が作る唯一無二の味
加賀丸いもを作る畑は、砂と粘土、そして川のミネラル分が絶妙に混ざり合っています。
ふつうの長芋畑では決して再現できない土壌環境が、この芋の“とろり感”や“香り高さ”を生んでいます。
さらに、山の伏流水や寒暖差、地元農家のきめ細かな手仕事が加わり、他の土地では絶対に再現できない味が出来上がるのです。

だからこそ「奇跡の芋」と呼ばれ、石川県の宝として愛され続けてきたのです。
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生産者の情熱と家族の絆が生む味
加賀丸いもといえば、能美市の岡元農場を抜きに語ることはできません。
岡元豊さん・雅子さんご夫妻と息子の望さんが、家族三人で加賀丸いも作りを守り続けています。
23歳の挑戦、町の誇りを未来へ
岡元豊さんが丸いも栽培を始めたのは、まだ23歳の若さでした。
「この町の宝物を絶やしたくない」という気持ちが、すべてのスタート。
ですが、はじめは土づくりや種芋選びに苦労の連続。理想の丸い形にするには畑の柔らかさ・水分・栄養管理が難しく、何度も失敗を重ねたそうです。
おいしいお米と加賀丸いも(有)岡元農場
おいしいお米と加賀丸いも(有)岡元農場
〒929-0107 石川県能美市福岡町ロ 184番地【google map】
おいしいお米と加賀丸いも(有)岡元農場:公式HP
おいしいお米と加賀丸いも(有)岡元農場:公式Instagram
家族で支えあい乗り越えた苦労
農家の仕事は一年を通して自然との闘いです。
とくに丸いもはデリケートで、気温や雨のタイミングひとつで形や粘りが大きく変わります。
そんな時、励まし合い、助け合ってきたのが家族の存在。
豊さんが落ち込んだ時には、雅子さんの前向きな声かけや笑顔、息子・望さんの若い力が大きな支えになりました。

この「家族の絆」こそ、加賀丸いもの芯に流れる温かさです。
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加賀丸いもの味はどこが違う?強い粘りと旨みの秘密
加賀丸いもを手にしたら、まず驚くのがその**粘り**です。
まるでお餅?比類なきとろみ
すりおろした瞬間からとろ~りと糸を引くような粘りが出てきます。
一般的な長芋や山芋よりも数段強い粘りで、箸で持ち上げると重みすら感じるほどです。

この粘りのおかげで、加賀丸いもはとろろご飯はもちろん、だんご汁やそばのつなぎ、グラタン、天ぷらなど**さまざまな料理に応用可能**です。
旨みと香り、自然な甘みが違う
味わいの面でも、「まるで濃縮した山芋!」と称されるほど旨み成分が豊富。
そのまま生で食べると、最初はしっかりと芋の香り、そして後味にふんわり上品な甘み。加熱しても香りと風味が逃げにくく、素材の魅力が活きています。

さらに、体にもやさしい食物繊維やミネラル分がたっぷり。昔から「滋養強壮の食材」として重宝されてきたのもうなずけます。
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地元・石川県で親しまれる加賀丸いも料理
加賀丸いもの魅力を最大限に楽しむには、地元の食べ方を知るのがおすすめです。
岡元家おすすめ!だんご汁
すりおろした加賀丸いもを団子状に丸め、味噌やしょうゆ仕立ての汁物に入れていただく「だんご汁」。

一口食べれば、もっちり・とろりとした食感で体の芯から温まります。寒い北陸の冬に欠かせない、家庭の定番メニューです。
そばのつなぎで贅沢とろとろ
金沢市の手打蕎麦店「こより」では、そば粉のつなぎに加賀丸いもを使用。
そば自体がとろみとコシをまとい、そばつゆとの相性も抜群。
地元ならではの贅沢な味わいが楽しめます。
手打蕎麦_こより
手打蕎麦こより
住所:石川県金沢市長田2-20-13【google map】
TEL:076-205-4591
定休日: 日、月曜日、祝日
手打蕎麦_こより:公式Instagram
中華やイタリアンにも!ジャンルを超えた魅力
金沢の創意中華「桃花片」では、加賀丸いもを衣に使って揚げた逸品が大人気。
表面はサクッと、中はしっとりもっちり。丸いも独特の香りと甘みがふくらみ、従来の芋料理とはひと味違う美味しさです。
さらに小松市のイタリアン「Aruto」では、冬の名物「香箱ガニ」を加賀丸いもで包み込んだ創作料理が話題に。

とろみの中に海の旨みが溶け合う、石川の旬が詰まった逸品です。
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創意中華 茶房 桃花片
創意中華・茶房 桃花片
住所:石川県金沢市高尾町子14【google map】
TEL:076-227-8879
営業時間:ランチ 11:30~14:00 (L.O/13:30)
ディナー 17:30~22:00 (L.O/21:30)
定休日:水曜日
創意中華・茶房 桃花片:公式Instagram
フレンチの名シェフが惚れた加賀丸いもの底力
加賀丸いもは、伝統的な和食にとどまらず、近年はハイエンドなフレンチやイタリアンでも注目を集めています。
金沢「ベルナール」牛山隆之シェフの挑戦
出典:食彩の王国:公式HP:https://www.tv-asahi.co.jp/syokusai/?pc_yjweb
テレビ『食彩の王国』でも取り上げられた金沢市のフレンチレストラン「ベルナール」。
ここでシェフを務める牛山隆之さんは、生産者の岡元さんを自ら訪ね、畑を見学。

「この丸さを守るのがどれだけ大変か」「土作りの工夫や家族の努力」…現場を体感して生まれた敬意とアイデアが、加賀丸いもを使った新しいフレンチ料理の原点となりました。
ベルナール
ベルナール
住所:石川県金沢市武蔵町6-1 レジデンス第2武蔵102【google map】
ベルナール:公式HP
芋の個性×フランス料理の融合
牛山シェフは、加賀丸いもの“粘り”や“香り”を最大限に活かし、
・ピューレやグラタン
・焼きリゾット
・ソースにとろみを加えるアクセント
など、今までにない新感覚のメニューを考案。

伝統の味を守りつつ、世界の料理に羽ばたく加賀丸いもの新たな可能性を引き出しています。
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県内で味わえる!加賀丸いも提供店ガイド
加賀丸いもの美味しさは地元だけでなく、県外・全国のグルメファンも注目しています。
石川県内には、加賀丸いもを味わえるお店がいくつもあります。
観光で訪れた際はぜひ立ち寄ってみてください。
**・岡元農場(生産現場・直売)**
石川県能美市福岡町口184
**・フレンチ/ベルナール(金沢市)**
金沢市武蔵町6-1
**・手打蕎麦こより(金沢市)**
金沢市長田2-20-13
**・創意中華 桃花片(金沢市)**
金沢市高尾町子14
**・イタリアン Aruto(小松市)**
小松市大領中町1-235
TEL:0761-48-6931
**・旬彩ごえん(能美市)**
能美市大浜町58-15
TEL:0761-55-5123

このほかにも、加賀温泉郷や金沢市内の料理旅館、カフェで季節限定メニューとして提供されることも。
旬の時期(例年11月〜2月)は、特に新鮮な加賀丸いもが味わえます。
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加賀丸いもはなぜ人を魅了するのか?その“物語”と価値
加賀丸いもが多くの人に愛されるのは、単なる珍しい芋だからではありません。
その背景には、いくつもの“食べる物語”があります。
災害から生まれた希望のシンボル
大洪水という自然災害が生んだ偶然から、丸く粘る芋が誕生。
地元の人々が「町の誇り」として受け継ぎ、守り続けてきた歴史は、石川県の食文化そのものです。
家族・地域の絆を紡ぐストーリー
加賀丸いもを育てる現場には、家族の支え合い、地元のつながり、
そして“誰かのために美味しいものを残したい”という真摯な思いが息づいています。
料理人も唸る万能性とポテンシャル
和食・フレンチ・中華・イタリアン…どんなジャンルにも使える、圧倒的な粘りと旨み。
料理人たちは、毎年のように新しい食べ方やメニューに挑戦し、加賀丸いもが持つ無限の可能性を引き出し続けています。
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加賀丸いもを自宅でも楽しむ方法とおすすめアレンジ
近年は通販や直売所でも加賀丸いもが手に入るようになり、家庭での調理も身近になりました。
基本の楽しみ方
**1. すりおろして「とろろご飯」に**
最もシンプルで素材の味が分かる食べ方です。
ご飯の上にかけて、だし醤油や卵黄と合わせれば、贅沢な一品に。
**2. だんご汁・みそ汁に**
すりおろして団子状にし、汁物に入れるだけ。
もちもち感がクセになります。
**3. 天ぷらやフリッター**
輪切り・角切りで揚げれば、外カリッ中トロの新食感。
塩でシンプルに食べるのがおすすめです。
プロのアレンジを真似してみよう
・そばのつなぎやお好み焼きの生地に加える
・グラタンのホワイトソースにとろみ付け
・お菓子作り(パンケーキやクレープ生地)に混ぜてもちもち感アップ
加賀丸いもは、普段の料理をワンランクアップしてくれる万能素材です。
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前回の放送では!
食彩の王国 秋の京都のきのこ 11月22日放送 森の香りを味わう極上旅
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まとめ:加賀丸いもは冬を彩る“奇跡の芋”
食彩の王国:公式HP
食彩の王国:公式Facebook
加賀丸いもは、昭和の大洪水から生まれた唯一無二の“奇跡の芋”。
家族や地域の絆と、地道な努力が生んだ石川県の宝物です。
その強い粘り、濃厚な旨み、やさしい香りは、和洋中どんな料理にもマッチし、食卓に新しい感動を運んでくれます。
生産者の物語や地元の歴史に思いを馳せながら、冬の味覚をぜひ一度味わってみてはいかがでしょうか。
『食彩の王国』で紹介された生産者やお店も訪問してみれば、加賀丸いもの魅力をより深く体験できるはずです。

