はじめに
都会の喧騒を離れ、自然豊かな土地で人とのつながりを感じながら生きる――。そんな理想の暮らしを体現しているのが、京都府宮津市にある「おにぎりとおやつ musubi(むすび)」です。2025年7月12日放送の『人生の楽園』で紹介されたこのカフェは、地元のお米を使ったおにぎりと旬の野菜を取り入れた食事を提供する心温まる場所です。本記事では、「musubi」が生まれた背景や、オーナー夫婦・寺田亜由美さんと俊介さんの想い、そして地域との深いつながりについて詳しくご紹介します。
目次
人生の楽園!大阪から宮津市へ、移住と出会いの物語

寺田亜由美さん(44歳)と俊介さん(40歳)は、ともに大阪府出身。幼少期に祖父母の田舎で過ごした経験が、亜由美さんにとって“自然の中での暮らし”の原風景となりました。
調理の専門学校を卒業後、飲食業界での経験を積んだ亜由美さん。転職した会社で俊介さんと出会い、結婚。夫婦として新しい人生を歩み始めました。その後、震災後の福島県への転勤をきっかけに、地域の人手不足や高齢化といった課題に触れた俊介さんは、次第に「地域振興の仕事がしたい」という思いを強く抱くようになります。

一方で、田舎暮らしに憧れを抱いていた亜由美さんもその想いに共感し、家族としての新しい未来を模索します。そこで2人が選んだのが、京都府宮津市への移住。大阪からのアクセスも良く、美しい自然と温かい地域文化に恵まれたこの土地は、まさに理想の場所でした。
地域おこし協力隊としての挑戦と感動
宮津市上宮津地区に移住した2人は、「地域おこし協力隊」としての活動をスタート。地域との交流が始まる中で、玄関先に野菜が届けられていたり、知らぬ間に雪かきをしてもらっていたりと、温かい人々の心に触れました。
そんなある日、稲刈りを手伝う機会があり、地元産のお米の味に感動。口に含んだ瞬間、まるで甘みが広がるような美味しさに、「このお米をもっと多くの人に知ってもらいたい」と強く感じたそうです。

こうした経験を経て、2人は地域への恩返しとして「おにぎりカフェを開こう」と決意。地元の人々の応援も受け、2020年2月に「おにぎりとおやつ musubi」を開店しました。
musubiの魅力
「musubi」のランチメニューは、地元の味がぎゅっと詰まった「選べるおむすびと旬菜のせいろ蒸し」です。選べるおにぎりは「塩」「梅」「鮭」「玄米」の4種類から2つを選択でき、どれも上宮津産のお米を使っています。お米本来の甘さともちもちした食感が際立ち、一口ごとに幸せを感じられる味わいです。
このおにぎりは、ただの主食ではなく、地元の自然と人の心が詰まった“ごちそう”です。おにぎりを包む海苔は香り高く、ひと口噛むごとに豊かな風味が広がります。梅は地元産の手作り梅干し、鮭は香ばしく焼かれており、食欲をそそる香りが食卓に広がります。玄米は噛めば噛むほど旨みが増し、健康志向の方にも好まれる人気メニューです。
さらに、せいろにたっぷり盛られた10種類前後の野菜や魚は、できるだけ地元の旬の食材を使用。栄養バランスに優れた健康的なランチで、体にも心にもやさしい時間を提供してくれます。野菜は、色とりどりのにんじん、かぼちゃ、ブロッコリー、さつまいもなどが美しく盛り付けられ、蒸し器でふっくらと仕上げられることで、素材の旨味がしっかりと引き出されています。

蒸された魚は、シンプルながらも素材の持ち味を活かした味付けで、まるで家庭の食卓のような安心感を覚えます。食べ進めるうちに、まるで旅先の小さなごちそうをいただいているかのような特別感があり、musubiでのひとときが心に残るランチタイムへと変わっていきます。
musubiはおにぎりだけじゃない!おやつも大人気
「musubi」では、手作りのおやつも人気メニューのひとつです。素朴でどこか懐かしい味の焼き菓子や、季節のフルーツを使ったスイーツなど、おにぎりの後のデザートタイムにもぴったり。テイクアウトも可能で、近隣の方々からも好評を得ています。
特に人気の焼き菓子には、地元産の卵や小麦粉を使用したしっとりとしたパウンドケーキや、素朴な甘みが魅力のクッキーなどがあります。毎週少しずつ内容が変わるため、訪れるたびに「今日はどんなおやつがあるのかな」と楽しみにしている常連さんも多いようです。
また、夏には自家製シロップを使ったかき氷、秋には栗やさつまいもを使った和風スイーツなど、季節感あふれるメニューも登場します。素材の味を引き立てる優しい甘さと、手作りならではのぬくもりが心を癒してくれます。

イートインだけでなく、ちょっとした手土産や贈り物にもぴったりなおやつは、ラッピングにもこだわりがあり、もらった人がほっこりするような温かさを感じられる仕様になっています。
地域とのつながりを大切に
俊介さんは、現在も地域振興に関わる多岐にわたる仕事を手掛けています。移住体験施設の管理運営や農業イベントの企画、地域資源を活かした活動など、その範囲は非常に広く、地域に必要とされる存在として活躍しています。
一方でカフェを運営する亜由美さんも、地元の人たちとのふれあいを何より大切にし、musubiが「人と人を結ぶ場所」となるよう日々心を込めて営業しています。
夫婦が目指す“未来のmusubi”

「musubi」という店名には、「結ぶ」「結びつける」という意味が込められています。その名の通り、おにぎりを通じて人と地域、人と人とが繋がる場所となっているmusubi。今後は、さらに地域の魅力を発信するための企画やワークショップなども計画中だそうです。
誰かの心をほんの少し温められるような、そんな場所を目指して、今日もおにぎりに心を込めて握っています。
おにぎりとおやつ musubiアクセス・店舗情報

店名:おにぎりとおやつ musubi(むすび)
住所:〒626-0035 京都府宮津市喜多1152
営業日:月〜金
営業時間:11:30 – 15:00
定休日:土曜日、日曜日
おにぎりとおやつ musubi:公式HP
おにぎりとおやつ musubi:公式Instagram
ご予約は、公式LINEでどうぞ!
- 丹鉄宮福線、喜多駅より徒歩で約3分
- 宮津天橋立ICより車で約3分
京都府宮津市周辺のおすすめ観光スポット
musubiを訪れた際には、ぜひ立ち寄ってほしい京都府宮津市周辺の観光スポットをご紹介します。美しい自然や歴史的建造物、アクティビティまで、多彩な魅力にあふれるエリアです。
■ 天橋立(あまのはしだて)
日本三景の一つである天橋立は、宮津市を代表する観光名所です。約3.6kmにわたって続く砂州の松林を歩くこともでき、「股のぞき」で有名な傘松公園や天橋立ビューランドからは絶景が広がります。musubiからは車で約20分とアクセスも良好です。
■ 元伊勢籠神社(もといせこのじんじゃ)
天橋立の近くにある由緒ある神社で、伊勢神宮と深い関係を持つことで知られています。静かで荘厳な雰囲気の境内は、歴史好きの方におすすめです。
■ 成相寺(なりあいじ)
天橋立を一望できる高台にある成相寺は、西国三十三所観音霊場のひとつ。五重塔や美しい庭園、そして展望所からの眺めが魅力です。musubiと合わせて心を癒す旅にぴったりです。
■ 栗田湾・栗田漁港
新鮮な魚介が水揚げされる漁港として地元でも親しまれるスポット。タイミングが合えば朝市も開催され、新鮮な魚や海産物を手に入れることができます。
■ 宮津温泉ピント湯
旅の疲れを癒すなら、地元の温泉「ピント湯」もおすすめ。源泉かけ流しの温泉で、日帰り入浴も可能。地元の方々にも愛される、落ち着いた雰囲気の温泉施設です。
■ 海の京都・観光列車「丹後くろまつ号」
美しい海岸線を走る観光列車「丹後くろまつ号」は、グルメを楽しみながら列車旅ができる贅沢な時間を提供してくれます。宮津駅から乗車可能で、事前予約が推奨されています。
カフェ「musubi」で心を満たしたあと、こうしたスポットを巡ることで、宮津市の魅力を五感でたっぷりと味わうことができます。
前回の放送では!
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まとめ:人生の楽園!京都・宮津市7月12日放送おにぎりとおやつmusubiの物語!地域と人を結ぶ癒しのカフェ
人生の楽園:公式HP
「おにぎりとおやつ musubi」は、美味しさと温かさを兼ね備えた、唯一無二のカフェです。移住者として地域に飛び込み、地元の人々と心を通わせながら歩んできた寺田ご夫婦の物語は、多くの人にとって心動かされるものがあるでしょう。シンプルなおにぎりに込められた愛情と、手作りおやつに込めた優しさは、食を通じて地域の魅力と人とのつながりを伝えてくれます。
店内に流れる穏やかな空気と、地域の方々とのふれあいは、まるで家族のような安心感を与えてくれます。食べ物が持つ力、地域に根ざした生活の尊さ、そして人と人とが支え合う温もりを、musubiはさりげなく教えてくれます。
都会の暮らしに少し疲れた方、田舎暮らしに憧れている方、そして美味しいおにぎりを食べたい方に、ぜひ訪れてほしい場所です。musubiで過ごすひとときは、心にそっと寄り添い、日々の忙しさを忘れさせてくれる癒しの時間となるでしょう。
