人生の楽園、今回の放送は2025年5月3日(土) 18:00 -18:30 テレビ朝日系列での放送です。忙しい日常に追われながらも、心のどこかで「いつか夢を叶えたい」と思い続けている人は少なくありません。しかし、年齢やタイミングを理由にその一歩を踏み出せずにいる人も多いのではないでしょうか。そんな中、60代という人生の節目に、夫婦で力を合わせて夢を実現させた人たちがいます。愛知県扶桑町の静かな街角で、「おはぎ専門店」という少し変わったけれども温かいお店を営む𠮷田浩子さんと典生さん。彼らの物語には、年齢に縛られず挑戦を続ける勇気と、夫婦で支え合う生き方のヒントが詰まっています。
目次
人生の楽園!夢を形にした、夫婦で営む小さなおはぎ店うさ子のおはぎ
人生において、夢を持ち続けることは簡単ではありません。年齢や環境、家族の状況、そして時代の変化。多くの要因が人の希望を揺るがし、時には遠ざけてしまいます。しかし、愛知県扶桑町に暮らす𠮷田浩子さんと典生さん夫婦は、そんなさまざまな試練を乗り越え、60代になってから自分たちの夢を形にしました。それが、おはぎの持ち帰り専門店「うさ子のおはぎ」です。家庭の中心に立ち、子育てや介護に全力を注いできた浩子さん。そして、そのそばで支え続けてきた典生さん。二人は人生の後半で新たなスタートを切り、地域の人々に優しい味と心の温もりを届ける存在となっています。この章では、彼らの挑戦の始まりと、おはぎ店に込めた想いに迫ります。
出会いから始まった二人三脚の人生
𠮷田浩子さんと典生さんの人生の物語は、愛知県江南市にある工業用機械刃物メーカーで始まりました。浩子さんが高校を卒業し、社会に一歩を踏み出したその職場で、4歳年上の典生さんと運命的に出会ったのです。当時の職場は女性の社会進出が今ほど一般的ではない時代。そんな中、浩子さんはしっかりと自分の意志で働く女性として、職場でも一目置かれる存在でした。典生さんは穏やかで誠実な人柄。仕事に真面目に取り組みながらも、浩子さんへの優しい気配りが自然と彼女の心を引き寄せていきました。
交際期間を経て、浩子さんが23歳のときに結婚。新しい生活の場として選んだのは、愛知県扶桑町の静かな住宅街でした。新居にはふたりの希望が詰まっていました。穏やかな暮らし、家族を築く喜び、そしてささやかながらもお互いの夢を語り合えるような温かい家庭。

こうして始まった二人三脚の人生は、やがてかけがえのない日々へと続いていきます。若い頃から支え合い、理解し合いながら歩んできたふたりの関係性が、後の事業成功の基盤を築いていくことになります。
子育てと介護に向き合った日々
結婚後、浩子さんは3人の子どもを授かり、家庭に入って子育てに全力を注ぎました。仕事を辞め、母としての責任を果たす日々は、決して楽なものではありませんでした。子どもたちの成長を見守る喜びと同時に、体力的にも精神的にも負担は大きく、浩子さん自身の時間はほとんどなかったと言います。しかし、夫の典生さんの協力と理解があったからこそ、笑顔で乗り越えることができたのです。
年月が流れ、義両親との同居が始まると、子どもたちの面倒を祖父母に見てもらえるようになり、浩子さんは再び社会に出ることを選びました。学校給食の調理員として子どもたちの食を支え、また保険会社の事務職として丁寧な仕事ぶりを見せました。人生の様々なステージを真面目に、一生懸命に生きてきた浩子さんですが、また新たな試練が訪れます。義母・房さんの介護が必要となり、仕事を再び手放すことになったのです。

家族のために働き、尽くしてきた彼女の姿には、静かな強さが感じられます。人生の中で最も自分の時間がなかったこの時期にこそ、後の夢が育まれていったのかもしれません。
甘味処を夢見て歩み寄った夫婦の想い
子育ても一段落し、典生さんが定年退職を迎えると、夫婦の生活は大きく変化しました。日中の時間を一緒に過ごせるようになり、長らく後回しにしていた自分たちの夢や希望について語る機会が増えていきました。そんなある日、浩子さんはこれまで胸の奥にしまい込んでいた「甘味処を開いてみたい」という夢を、思い切って典生さんに打ち明けました。
浩子さんにとって、甘味処はただの商売ではありませんでした。小さな頃からおはぎや和菓子を囲んで家族や友人と過ごした記憶、それを誰かに提供することで生まれる笑顔。そのすべてが、浩子さんにとっての「夢の形」だったのです。そして意外なことに、典生さんも若い頃から「いつか自分で何か事業をやってみたい」と考えていたと語ります。長年連れ添った夫婦であっても、心の奥底にしまっていた夢を共有することの大切さ。その瞬間、お互いの想いが不思議なほど自然に重なり合ったのです。
しかし、夢と現実の間には常に壁があります。店舗を構え、飲食業として成立させるための準備や経費、日々の運営を考えると、浩子さんは一歩を踏み出せずにいました。そんな時、彼女がいつも通っていた近所の和菓子店が閉店してしまいます。地域の人々がその店を恋しがる姿を目にして、浩子さんはひらめきました。「店舗型の甘味処ではなく、おはぎ専門の持ち帰り店なら私にもできるかもしれない」。こうして現実的な形での夢の実現が、ゆっくりと動き出したのです。
手作りおはぎ専門店ができるまで
浩子さんと典生さんは、おはぎ専門店の構想を具体化するため、まずは徹底した市場調査を始めました。愛知県内外の和菓子店を巡り、さまざまなおはぎを購入し、食べ比べ、見た目・味・食感・保存性に至るまで細かく分析しました。そこから得られた知識と経験をもとに、浩子さんは試作を重ねます。最初は家庭用の炊飯器と鍋での小さな挑戦でしたが、そこに注がれた情熱は本物でした。
あんこの甘さは控えめで、でも風味はしっかりと残るように。もち米のつぶし加減にもこだわり、丸型で一つひとつ手作りするスタイルを選びました。見た目にもかわいらしく、手土産にもぴったりなその形状は、浩子さんが試行錯誤の末にたどり着いた「理想のおはぎ」でした。何度も失敗し、試作の段階ではご近所さんに試食してもらいながら改良を加えていきました。
ようやく納得のいく味とスタイルにたどり着いたのは、試作を始めてから1年後。典生さんと相談し、自宅前の車庫を取り壊し、小さな店舗を建てることを決意します。そして2024年1月、「うさ子のおはぎ」が誕生しました。

名前の由来には、浩子さんの優しい人柄や、親しみやすさを大切にしたいという思いが込められています。
うさ子のおはぎ概要とアクセス
うさ子のおはぎ
〒480-0102 愛知県丹羽郡扶桑町高雄堂子166−2
予約:暫く電話、LINE予約中止します
電話:予約、取り置き停止中
営業:火曜日·木曜日·土曜日
時間:10時~16時30分(売り切れ次第閉店)
支払い:現金のみ
お問い合わせ:080-5113-6711
うさ子のおはぎ:公式HP
うさ子のおはぎ:公式Instagram
うさ子のおはぎへのアクセス!
うさ子のおはぎへ徒歩で扶桑駅より約9分
車でのアクセスは、小牧ICより車で約15分
駐車場は有りません。
うさ子のおはぎ!優しい味わいが評判に
「うさ子のおはぎ」がオープンしてからというもの、浩子さんの手作りおはぎは瞬く間に地域に評判が広がっていきました。その最大の魅力は、“甘すぎない、でも満足感のある優しい味”。使用するあんこは、手間を惜しまずじっくり炊き上げられ、素材そのものの風味を活かした絶妙な甘さ加減が特徴です。口に入れるとふわっと溶けるような柔らかさと、程よい塩気がもち米の旨みを一層引き立て、多くの常連客から「また食べたくなる味」と絶賛されています。
特筆すべきは、その形状です。一般的なおはぎが俵型であるのに対して、「うさ子のおはぎ」は丸く、かわいらしい見た目。手のひらにちょうどよく収まる大きさで、子どもからお年寄りまで食べやすいように工夫されています。また、季節ごとのバリエーションも豊富で、春には桜あん、秋には栗あんなど、訪れるたびに新しい味と出会えるのもファンにとっての楽しみの一つとなっています。
さらに、毎月一度開かれる産地直売所での出張販売も人気イベントのひとつ。朝早くから並ぶお客さんが後を絶たず、午前中には完売することもしばしば。地域の高齢者や子育て世代の人々にとって、「うさ子のおはぎ」は単なる甘味店ではなく、会話とつながりが生まれる“場所”としての役割も果たしています。浩子さんは一人ひとりのお客さんに笑顔で対応し、「また来てくださいね」と優しく声をかけることを欠かしません。その姿勢こそが、味の評判以上に、店の温かさを象徴しているのです。
趣味と日常を楽しむ夫婦の時間
店舗運営という新しい挑戦に挑む一方で、浩子さんと典生さんは、それぞれの趣味や日常も大切にしています。夫婦共に60代という年齢を迎え、体調や生活リズムに無理のないペースで暮らすことを重視しています。特に印象的なのは、夫婦の“時間を分かち合うバランス”の巧みさです。
浩子さんは体操や鳴子踊りといった活動を通じて、身体の健康と地域の人々との交流を深めています。仲間たちと踊りを練習し、イベントにも参加することで、自身の気持ちをリフレッシュさせる時間を確保しています。一方、典生さんはボウリングやソフトボールといったアクティブな趣味に加え、鉄道模型という精密な趣味にも没頭。手先の器用さと集中力を活かし、模型を一つ一つ丁寧に仕上げていく時間は、彼にとってかけがえのない癒しの時間となっています。

また、義母の介護についても、夫婦で交代制を取ることで、互いに無理なく対応。これにより、どちらか一方に負担が偏ることがなく、心身ともに余裕を保ちながら暮らしています。家庭の中での支え合いが自然と行われている点こそ、夫婦が長年にわたって築いてきた信頼関係の深さを物語っているのです。
一宮・犬山・小牧・瀬戸・春日井の観光スポット

トヨタ博物館や愛知牧場、メナード美術館、温泉も犬山温泉が有名です。
観光スポットが多くあるので、予定を立てて観光して下さい。
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地域とつながる笑顔の暮らし
「うさ子のおはぎ」は、ただの甘味店にとどまらず、地域とのつながりを大切にする“ハブ”としての役割を果たしています。扶桑町という比較的静かな町の中で、おはぎを通じた交流が生まれ、町の人々の生活に彩りを与えています。来店するお客さんの中には、毎週のように顔を見せる常連さんもいれば、遠方から噂を聞いて訪れる人もいます。
浩子さんと典生さんは、そんなお客さん一人ひとりとの関係を大切に育てています。季節の話題や地元の出来事を交えたちょっとした会話は、訪れる人々にとっても癒しの時間。中には、おはぎをきっかけに地域の高齢者同士の交流が生まれ、孤立しがちな人々の心の支えとなっているケースもあります。
また、地元のイベントや子ども会、学校の行事などにも積極的に協力。おはぎの提供だけでなく、時には地域の会合に差し入れをするなど、“商売”を超えたつながりを築いています。こうした地道な交流の積み重ねが、地域全体の温かさや信頼を生み出しているのです。